ここまでのSTEPで運用の土台を固めることができました。
ここからは、運用した成果を確認しPDCAを回すための手段・設定を案内していきます。
01受注確率の高いリードをより多く送客するための要素
ここまでさまざまな設定や検討をしてきたのは「受注確率の高いリードをより多く送客する」ことが目的でした。
では、その目的の実現に向けて、何を目的にどんな要素を可視化する必要があるでしょうか。
図1.可視化に向けたフェーズの俯瞰モデル |
可視化できる要素は以下のようなものがあります。
①送客したリードの商談化率・受注率
まず、売上につながるリードを送客できているかの判定のため、商談化率・受注率が必要になるでしょう。
顧客の成長の階段の設計と支援の実施により商談化率・受注率が向上しているか、実行の成果を確認します。
また、この数字が思ったように向上しない場合、実行内容の改善の検討が必要になります。
売上の改善に向けたPDCAの材料として利用しましょう。
図2.まずは受注率・商談化率を明確に |
②送客数・各フェーズのリード数・各フェーズの流入数/流出数
次点で必要になるのは送客数です。
前述の通り、受注・商談化率だけが高くても・送客数だけが多くても、最終的な売上に繋がりません。
どのくらいのリードを送客できているか、その中で受注・商談にどのくらい繋がっているかが明確になることで、必要な受注数・商談数が作れているかの総合的な判断が可能になります。
③各フェーズのリード数・各フェーズの流入数/流出数
送客につながる一つ前のフェーズが「比較・検討フェーズ」のリード数です。
では、比較・検討フェーズのリード数を増やすためには、更に前のフェーズが◯件だから…
と各フェーズの滞在リード数の可視化を行っていきましょう。
また、次のフェーズに何件上げることができたか、このフェーズで離脱した人数は何人程度か、具体的な数字や割合を可視化することで、各フェーズの実行内容が適切に機能しているかどうかの判断が可能になります。
具体的にどのフェーズがボトルネックとなり上位の要素が伸び悩んでいるのか、流入・流出数から明確にしていきましょう。
図3.各フェーズでの滞留数・流入/流出の割合の一覧 |
02まずは必要な要素の可視化を始めよう
前章で記載した通り、目標達成に向けて以下の要素の可視化を目指します。
- 受注率・商談化率
- 送客数
- 各フェーズのリード数
- 各フェーズからの流出数
- 各フェーズへの流入数
以前のフェーズで公開しているKPIレポートに、上記を加えた資料をご用意しています。
こちらをテンプレートとしてご利用ください。
①商談数・受注数の確認
まず、商談数や受注数のデータを確認し、KPIレポートに記載を行っていきましょう。
SFA などの営業管理システムを利用している場合、そこから商談数の情報を取得してKPIレポートに記載していきます。
システムから確認できない場合、営業部への協力を依頼しましょう。
毎月の送客数・商談化率・受注率を追うことで、どの程度のリード送客が必要なのか・更に商談化率や受注率を上げるための課題は何なのかの仮説を立てられるようになります。
②送客数の確認
STEP02で設定したシナリオにより、リスト一覧から送客数を確認することが可能です。
全キャンペーン管理モード > [リスト]タブ > [一覧]リンク
から「アポイントフェーズ」のリード数を確認しましょう。
図4.リストからの送客数確認イメージ |
③各フェーズのリード数の確認
リストから該当フェーズのリード数の確認
送客数と同様に、リストから件数を確認しましょう。
全キャンペーン管理モード > [リスト]タブ > [一覧]リンク > カテゴリ[リード育成フェーズ管理]から
該当のフェーズの現在の件数を確認することが可能です。
図5.リストからの各フェーズのリード数確認イメージ |
④各フェーズからの流出数
流出数には「下のフェーズに移動」「上のフェーズに移動」の2つのカテゴリがあります。
ここでは、それぞれの情報の取得方法を確認していきましょう。
下のフェーズに移動(途中離脱リードの確認)
流出数も同様に、リストから確認します。
全キャンペーン管理モード > [リスト]タブ > [一覧]リンク > カテゴリ[離脱リードの確認]より
フェーズが「認知」に変更されたリード数を確認することが可能です。
図6.リストからの各フェーズからの流出数確認イメージ |
上のフェーズに移動(フェーズが向上したリードの確認)
全キャンペーン管理モード > [リスト]タブ > [一覧]リンク > カテゴリ[育成フェーズUP管理]より
フェーズの上昇のあったリード数を確認することができます。
図7.リストからの各フェーズからの流出数確認イメージ |
⑤各フェーズからの流入数
フェーズの流入数はレポート上での計算で算出します。
これまでの値を入力すると、レポート上で自動的に計算されて値が表示されます。
03目標値の設計
最終的な商談数・受注数を向上させるためには、確度の高いリードを送客する、クオリティを保ったまま送客数を増やす、この2軸での改善が必要となります。
シャノンの推奨は、
- 商談数
- 送客リードの商談化率
- 送客数
- 「比較・検討フェーズ」リード数
に対して目標を設定することです。
比較・検討フェーズ以下のフェーズにまで細かく目標値を設定すると「何のために目標を設定しているのか」が薄れてしまいます。
そのため、ゴールに近い部分の数字はしっかり管理し、それ以外は俯瞰して把握できる状況を作ることがおすすめです。
これまでのKPI設定と同様に、必要な売上・受注数から要素を分解し、年間での必要数を算出し、各月での取得目標数を決定していきましょう。
図8.ゴールからのKPIの分解 |
04まとめ
ここまでの設定で
- リードの状況に合わせた支援の実行
- 実行結果の確認
が可能な状態になりました。
今後は、運用とそこからの成果の測定により課題を見つけ改善を繰り返していくPDCAのフェーズになります。
課題は見つけたが解決手段がわからない、そもそも成果から課題が見えてこない、そんな場合はシャノンまでご相談ください。